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Junk Mind D.N.A.

ことばがかいてあります。

雨の降る夜から、雨上がりの朝にかけて

夏の空の色はいつも完璧で
見上げた色はいつだって変わらない

僕らが変わってしまうだけで


言葉と文章を使うことに
ほんの少しだけ恐怖を感じて
物言わぬ石のように生きられたらと
そんな夢想をしていたのは
多分、僕が始めてじゃない。

いつだって、僕らは誰かの続きで
いつだって、僕らは誰かのための準備で
いつだって、終わらないことばかり。

夜に眠り、朝に目覚める。
鏡に映った顔から目を逸らさずに居られたのは
いつまでだった?

空っぽの胃袋にアルコールを流し込むのは
いつまで経っても直らない悪癖だとしても。

どうやって過ごしたのかを思い出せなくても
一日は確実に過ぎる。


吹く風が少し乾き始めて
空を漂う雲がほんの少し余所余所しくなって
アスファルトを叩く靴音が
少し 弾み始めた頃に
僕らの街には秋が来る。
山裾を駆け下りる、強い強い風と共に。

並木道の葉は舞い降りて
家路を急ぐ靴たちと戯れる。
僕らは袖の長い服を着て
肌を叩く風を、そっと避ける。
高くなった空を見上げて
ほんの少しだけ、笑える気がする。

やがて訪れる、長い長い冬の気配に
ほんの少しだけ、うんざりしながら。


夕闇がその足音を大きく鳴らす頃に
沈みかけた今日が青空を紫に焼く頃に
今日と明日の間の、ほんの一時に
昨日の後悔と、今日の後悔とを混ぜて
明日に立ち向かうための、槍にして。

同じ日々を繰り返して
記憶に残せない日々を繰り返し繰り返して
体にだけ刻まれる日々の痕を
後悔から、誇りに変えられる日まで
空の色は変わらなくても
空の色を、違う気持ちで眺められるようになる
そんな日が来るまで。
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  1. 2012/09/03(月) 19:52:47|
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