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Junk Mind D.N.A.

ことばがかいてあります。

人と人とは違うのだと

そんな当たり前のことばかりを
日々、痛感しながら
それでも繋がりを求めて
作り笑いを浮かべる自分を
昔ほど嫌いになれない

惨めだとも思わなくなった


言葉はいつも通じないし
無責任な他人の決めつけもなくならない
昔ほど腹を立てることも
絶望することもなくなったのは
多分、慣れてしまったからなのだろう

でもそれが悪いことだと
どうしても思えないのは
多分、僕も同じようなことを
他人に対して無責任に繰り返してしまったから

自分と他人との違いと
他人と自分との違いを
当たり前だと思えるほどに悟ってはいないけれど
今はほんの少しだけ
受け入れられるようになった

そのために、この星には
これだけたくさんの人がいるのだからと
そんなロマンチックなことを
思い浮かべて皮肉に笑う

可能性の試算は繰り返され
到達点も曖昧なまま、純粋さを増してゆく
この世界
明日もきっと似たようなことで
悩んだり苦しんだりするけれど
同じ痛みは多分、ない

──────────────────────────────────

冬の朝は、透明に思える
吐息の色が濁って見えるほどに
私はほんの少し歩みを速める
人混みにそっと紛れるために

初めての人混みは、興奮した
こんなにもたくさんの人がいることに
人は、可能性
私と縁が出来る可能性のある人が
これほどいるのだと
そんなことに興奮した

興奮が冷めると、怖くなった
世界は必ずしも優しくはない
欺瞞と虚構と悪意も内包している
そのことに気付いたときに
私は人混みに恐怖した

自分の成長が実感出来た頃
大人になったのだと理解した頃
恐怖は薄れてきた
変わりに浮かび上がった感情は、疲労だった
こんなにもたくさんの人間
道を行く人たちの顔には
疲労が色濃く張り付いている
分かる気がした

やがてその疲労にも慣れた頃
ふと気付く
私と縁が出来た人たちが
少なからず居たことに
日々は急激に彩りを取り戻す
世界がフルカラーになってゆく
人混みは、私にとって日常
でも、そんな日常の中にも
ほんの少しだけ期待をしてみようと
そう思えるようになった

そして私は今日も人混みに紛れる
様々な感情をもった人たちが
それぞれに違う場所を目指す人混みに
私は、少しだけ期待している
そうじゃない人がいることも知っている
でも、だからこそきっと
世界は色付く

良く晴れた冬の朝
透明な空気に白い吐息を散らしながら
私たちは歩く
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  1. 2013/02/03(日) 21:42:41|
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