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Junk Mind D.N.A.

ことばがかいてあります。

10年経った

そう唄ったのは、立川俊之率いる「大事MANブラザーズバンド」。
僕は彼らが好きだった。
世間では一発屋だ何だ言われてたけど、彼らの歌は優しかった。
元気が、出た。
そんな彼らも解散していた。僕の知らない間に。

思えば、「THE BLUE HEARTS」もそうだった。
好きだった。雑で単純で、だからこそ純粋なあの歌が。
僕は、好きだったんだ。

そしてまた、一つのバンドが解散した。
昨日のことだ。

彼らは、「CRAZE」。


初めて聴いた、「NAKED BLUE」。
切り裂かれそうなディストーションに、惹き付けられた。
ともすれば泣き出しそうな、藤崎さんのボーカル。
哲さんは、やんちゃな子供みたいに、ただ音楽を愛しているのだと
そう笑うように、ビートを刻んだ。
飯田さんのことを知るのは、その数年後。
「ああ、やっと居場所を見つけたんだな」と思った。
彼らは、僕にとってある種の到達点の一つだった。

彼らが見ている景色を、感じたかった。

「BODY」を知ったのは、2ndアルバム「That's Life」が出てからだった。
哲さんと、一郎さんのいたバンド。
「MY SELF」は祐さんもカバーした名曲。
けど、俺は今でも忘れられない。
「DAY DREAM」の、優しい旋律。
抱き寄せてくれるような、ゲインの効いた甘いフレーズ。
一郎さんは、最高のギタリストの一人だと思った。

「D'ERANGER」について語るには、僕はまだ物を知らない。
先輩が良く唄っていた「So...」。
Kyoちゃんが叫ぶあの声を、僕はまだちゃんと聴いていない。
あの叫びと、向き合っていない。

「JUSTY-NUSTY」。藤崎さんがいたバンド。
空回りしてた。一人で、寂しそうだった。

そんな奴らが、CRAZEだった。
僕は、彼らのことを
本当に、愛していた。

「to me, to you」は、一郎さんのお気に入りだったらしい。
ロックだけど、優しい。温かい。
祈るような、願うような、赦してくれるような、切ない歌声。
でも、一緒に歌いたくなる曲。
今でも僕は一人で唄う。
「涙を消せる」誰かに、いつか出逢えることを知っているから。

「BEAT SO LONELY, ALL NIGHT LONG」については、一言じゃ語れないくらいの思い入れがある。
何度も唄って、喉が潰れるまで唄って、泣いたこともある。
雨の中で空を見上げて唄っていたPV。
最後、地面を蹴りつけていた。
哀しい、歌だった。

藤崎さんがいなくなっても、僕はCRAZEを追い続けた。
「ラブレター」「OVER」は、緒方さんにしか唄えない曲だと思った。
「I think about you」は、鈴木さんの声。優しい、甘い、冷たくなりきれない哀しさを感じた。
そして、祐さん。

結果として、祐さんが一番長くCRAZEを引っ張ってくれた。
「午後9時の太陽」「未来へ向かって」は、それまでの3人にも負けないくらいの名曲だった。
けど、俺は祐さんが嫌いだった。

違う。嫌いじゃない。
本当は、羨ましかったんだ。

僕が居たかった。あの場所に、行きたかった。
けど、僕は何もしなかった。何かをするって発想を持たなかった。
祐さんは、ただ座してCRAZEのボーカルになれた訳じゃない。
僕は、子供じみた嫉妬をしていたんだ。

「I LOVE YOU」
誰もが唄うラヴソング。
けど、僕にとっては「BODY」の、そして「CRAZE」の「I LOVE YOU」が最初に思い浮かべられる。
今でも空を見上げれば、耳の奥に「DAY DREAM」が流れる。
満月の夜に歩けば、「午後9時の太陽」が聴こえてくる。
夜が明ければ「朝日」が聴こえるし、夏になれば「OVER」が聴こえる。
眠れない夜には、「BEAT SO LONELY, ALL NIGHT LONG」を。

思い浮かべない日はなかった。彼らの足跡を。
忘れたことはなかった。CRAZEの存在を。
ただ……離れようとしていた。
CRAZEから、飛び出そうと。

眠れない夜の中で、いつまでも誰かを探すんじゃあ
僕は、何者にも成れやしないから。

そうじゃなかったんだ、本当は。
彼らはただROCKを愛してくれていた。
音楽を聴く僕らを信じてくれていた。
今の僕と、どう違うっていうんだ?
気がつけば、僕は彼らの見ている景色を見ることが出来ていたんだ。

彼らが、見せてくれていたんだ。

感謝しています。
あの無気力な僕の心をROCKさせてくれた、一郎さんのギターに。
僕に叫ぶことを教えてくれた、藤崎さんの声に。
飯田さんと哲さんの刻む鼓動があったからこそ、全てが揺るがなかった。
受け継いだ人たちに――
感謝、しています。

きっと、「THE BEATLES」のファンだった人たちも、こんな心境だったんだろうと思う。
ジョン・レノンが殺された、あの日。
どうして良いか分からずに、彼の家につめかけた人たち。
今は多分、一つの時代が過ぎ去ったことに、一つの時代を作り上げてくれたことに、心から感謝しているはず。

そうじゃなきゃ、音楽なんて愛せない。

hideが死んだとき、僕は「ああ、満足したんだな」と安易に思った。
けどあれは、ただの事故で――
森雪之丞が言った。
「ロックやってるヤツはね、自殺なんて絶対しませんよ」
そうだ。そうじゃないか。
僕らは、決して満足出来ないからROCKを求めて、ROCKに与えてるんじゃないか。
自殺するなんて、ROCKに対する冒涜でしかない。
それでも、やっぱりhideの遺した「ever free」は名曲で――
彼の死を悼む気持ちは消えないけれど、その生は素晴らしい価値があったのだと、そう思えた。

僕はもう、春になれば27歳になる。
気の利いた奴なら音楽になんて触らずに、職場の信頼を集めることに躍起になる歳だ。
でも僕は、今でもガキのまんまだから……。
これからも、多分ROCKを聴き続けると思う。
そして、その一角には必ず「CRAZE」がいる。いてくれる。
だから

ありがとう。

最後に
CRAZEを愛したみんなと言えなかった言葉を
一人だけでも

「We are CRAZE!」
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  1. 2006/01/10(火) 23:04:00|
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